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のんびりと司法書士を目指します。
H28年択一 (修正) 午前31 午後32 記述37.0 / H27年択一 午前32 午後28 記述32.0

2016年8月9日火曜日

使用した基本書

§1 各基本書についての所感

実際に購入して読んだことがあるのは、「デュープロセス」「オートマシステム」「スタンダード合格テキスト」です。全部同じ出版会社なのは別に理由は無く、単に近所の本屋で扱っていたから、というだけです。

では以下それら各基本書の特徴(批判)をご覧ください。


1.デュープロセス


必要な場面では図や表も差し込まれていますし、地味なことですが、他の2シリーズに比べて文字のサイズが大きいです。

しかしデュープロセスは比較的簡潔に書かれているために、初学者であれば、後記のオートマシステムと比較したときに、若干の読みにくさや、理解のしにくい部分はあるかもしれません。

イメージとしては、ベターっとしててメリハリが無い感じです。(そう、このブログのようにね)
だからどこに重点をおいて勉強すればいいかわかりにくい。

(その反面、既に一通り学習してる者にとっては余計な肉付けが少ないので有り難いです。実際ページ数も他に比べ少ないです。薄いって素晴らしい。)

(参考)各基本書全巻の総ページ数
基本書名 全巻の総ページ数
デュープロセス 3384
オートマシステム 4416
スタンダード合格テキスト 5006

ただ、オートマシステムと比較すれば大抵の基本書は読みにくいでしょうし、どちらかと言えばオートマシステムが読みやすさの点で群を抜いているだけと言えなくもありません。

そういうわけで、オートマシステムを前にして読みやすさとかの話をしても仕方ないので、ぼくが本当に推したい特徴を2つ+α挙げたいと思います。

(1)索引が充実している

ぼくは基本書を何度も読んだりしませんので、一度読んだ後はもはや只の辞書です。辞書として使用するからには、索引が充実していることはとても重要です。

(2)学習内容に無駄が無い

民法の物権編と不動産登記法、会社法と商業登記法はそれぞれの間で重複している部分が少なからずあります。

オートマシステムも会社法・商業登記法に関してはそうなのですが、それに加えてデュープロセスでは、民法の物権編と不動産登記法も同時に学習することによって、それらの重複する内容を1度で学習できるようになっています。
これは、学習時間の短縮だけでなく、関連した項目を一気に学習することによる記憶の定着度や理解度の上昇の面でも一役買っているものと思われます。

(+α)相殺の可否の表が秀逸

ピンポイントで申し訳ないですが、一々考えて答えを出すのが面倒くさいところ、この表を丸暗記していればパッと答えが出せます。


2.オートマシステム


みんな大好き、オートマです。シリーズ全編通して、口語調で非常にわかりやすく記述されています。だからといって知識量が少ないなんてこともありません。
まったく法律に触れたことが無くて司法書士を目指そうとされる方には打ってつけの基本書と言えます。

特に〈民事訴訟法・民事執行法・民事保全法〉〈供託法・司法書士法〉は他シリーズに比べ格段にわかりやすいと思います。

では批判です。(批判ではありません)

(1)索引がクソ

クソとか書きましたけれども、これには理由がございまして。
おそらくこの基本書は何度も繰り返し読むことが前提なんだと思うんです。

何度も読むことによって自然と記憶される、言い方を変えると、読みやすいからこそ何度も繰り返し読め、その結果として意図せず記憶が定着している。そういう設計なんだと思います。

だから索引なんて要らないのです。というかあえて、何度も読ませるために、意識的に大雑把な索引にしてるのかもしれません。(ただ条文索引は充実してます。ぼくは全く使わなかったですが...)

というわけで、逆にサブテキストや問題集をメインに使用して、基本書を辞書代わりに使う学習方法には若干不向きです。

(2)参考問題が邪魔

邪魔とか書きましたけれども、これにも理由がございまして。
おそらくこの参考問題はインプットの後にすぐアウトプットをすることによって、学習時間の短縮、あるいは記憶の定着を図ろうとしているのだと思います......。

とは言え、やっぱり邪魔です。人によるとは思うのですがテンポが崩れるんです。
ちょっと読んで問題、またちょっと読んで問題ではリズムが狂うと言いましょうか...。

じゃあ参考問題飛ばせよ、って話なんですが一概にそうもいかないんです。
本文が非常にわかりやすく記述されている反面、やはり知識が抜けるところがあります。
そういう部分を参考問題でカバーしてる場合があるので一応は目を通しておく必要があるんです。

というわけで、「テンポとかわけわかんねぇこと言ってんのお前だけだよ」とお考え中の方はいいのですが、一々問題がウザいと思われる方でも、1回は必ず解いたほうがいいです。
その上で2回目以降は、1回目で間違えたもの・あやふやなもの・本文で記載されていなかったものをチェックしておいて、そのチェック分だけやるのはいかがでしょうか。
初めてやって解答出来た問題なら、次も出来るでしょう。(ただし、1回目に間違えて2回目に正解したものは、すぐにチェックを外さない方がいいとは思います。)

((3)正誤多すぎない?)

(多いでしょ。)

3.スタンダード合格テキスト


ダラダラと書いて参りましたが最後のシリーズです。まず特徴など。

  • 条文が明確に引用されているので六法を引く手間が省ける。(デュープロセスは引用が無く条文番号がカッコで記載されているのみ。オートマは明確な引用があるがスタンダードに比べ少ない。)
  • H5-1 H25記述 などのように過去の試験の出題履歴が記載されているので、どこが重要なのか、逆にどこが出ていないのかが一目瞭然。
  • 索引もまぁまぁ充実(ただし下記(1)に注意)
  • 各章や各節などの単元ごとに、何に重点を置いて学習すればいいのかが示されているので(例えば「〜は出題頻度が高い」とか逆に「出題可能性としては低い」とか「試験にはまず出題されない」等)学習にメリハリがつけられる
  • メイン直前チェックで、かつ、ぼくと同じような勉強方法を取られる方にはお勧めします。理由は、直前チェックと著者が違うので知識が多様化する可能性がある、オートマシステムより索引がマシ、の2点です。(別のサブテキストを使う方、マイナー科目まで基本書を読む方はデュープロセスの方がいいです。)

では批判。(批判です)

(1)著者が複数いるっぽいので、統一性がない

「民法〈総則・債権〉」は1冊の中で著者が2人います。(民法全体ではたぶん延べ5人)
もちろん、総則で1人、債権で1人なのですが、明らかに別人が書いているので、なんか調子が狂います。
例えば、民法1総則編のノリで読み進めていくと、民法1債権編、民法3親族編、刑法、民事訴訟法・民事執行法・民事保全法、供託法・司法書士法あたりで躓きます。

ぼくの大好きな索引も各巻で充実度はバラバラです。

(2)会社法と商業登記法が別個独立

まず会社法を全部やってから、商業登記を初めからという流れなので、初学者なら商業登記を進める中で「あれ?これどうなんだっけ?」と会社法に逆戻りしなければならないこともあるだろうし、そもそも重複する事項も多いので非効率だと思います。


§2 最終的に使用した基本書

  • スタンダード合格テキスト (会社法・商法・商業登記法以外)
  • オートマシステム(会社法・商法・商業登記法)

理由

  • スタンダード合格テキストは、新しく買ってしまったので使わないと勿体無かった。
  • オートマシステムは購入した時点で会社法改正に単独で対応しているのがそれだけだったから。

と、大した理由ではありません。

H28年度の成績は午前午後ともに32問正解でしたが、どの基本書を使ったとしても結果は同じでした。(基本書に記載があるのに間違ってしまったものもありましたが...)

ですので、文章のノリが自分に合えばどの基本書でも大差は無いように思います。
ただし、スタンダード合格テキストは先に書いたように著者によって雰囲気が結構違いますので、民法1総則だけを読んで判断しないでください。(民法1債権まで読んでいただければ、ぼくの言っていることが分かっていただけると思います。)

どれが自分に合っているか調べるには、各シリーズの1巻だけ古本で買って読み比べてみる(3シリーズの第1巻だけなら27時間で読めます。ぼく調べ)、あるいは、ざっと検索した限り置いている所は少ないですが、図書館を利用する方法もあります。ネットで検索出来ますので、お近くの図書館に収蔵があるか調べてみてください。
ちなみに町田市の図書館に古いですがデュープロセスが、多摩市にはオートマがあります。

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